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AIによる翻訳はこれまでと何が違うのか

2023年07月18日

AIによる翻訳とは?

AIの技術は翻訳の世界にも活かされており、近年、その精度は非常に高くなっていると言われています。
しかし、そうは言っても従来の翻訳と比べて具体的にどのように変わったのか?AIを使った翻訳でどんな文章の翻訳になるのか?といった疑問を持たれている方も少なくないでしょう。
そこで今回の記事では、「AIによる翻訳が従来の翻訳と比べてどのような違いがあるのか?」という疑問の答えを、AI翻訳に関する概要と共に解説してまいります。

AI翻訳の概要

AI翻訳は、「自動翻訳」や「機械翻訳」と呼ばれている翻訳方法の中で、AI(人工知能)の技術を用いて言語を変換するものを言います。
AI翻訳はルールベース型、統計ベース型、そして2023年現在、最新のニュートラルネットワーク型という3つのシステムの段階を踏んで精度を上げてきており、この技術を一早く採用し世界にしらしめた代表的なサービスとしてGoogle翻訳があげられます。
ニュートラルネットワーク型は人間の脳の神経回路をモデルとしており、翻訳に必要な情報をシステム自体が学習しながら精度を高めていくことが出来るシステムです。
そのため、翻訳を重ねていくごとに学習し、長文や意訳、専門用語にも対応しより自然な文章での翻訳を実現することが可能となったのです。

AI翻訳と従来の翻訳との違い

それでは、AI翻訳とこれまでの機械翻訳とで具体的にどのような点が変わったのか、その違いについて紹介していきましょう。

自然な文章

AI翻訳と機械翻訳の違いとして一番にあげられるものと言えば、やはり「訳文が自然な文章であるか否か」でしょう。
これまでの機械翻訳では単語や短い文章なら問題がなくても、少しでも長い文章になってくると明らかに機械が翻訳したと分かるような違和感のある訳文や意味の分からない内容になってしまうことが多く、あらかじめ機械が翻訳しやすい原文で入力する必要があったり、翻訳語に人による手直しが必須と言える状態でした。
しかしAI翻訳では、深層学習(ディープラーニング)をベースとした「NMT(ニュートラルネットマシントランスレーション)」という人間の思考能力を持ち合わせた技術を取り入れることにより、まるで人が翻訳をしたかのような自然な表現での文章になるよう改善されました。
そして現在は、英語や日本語だけでなくドイツ語やスペイン語、中国語、韓国語等、対応する言語も幅広く多言語での翻訳が可能となっています。

専門用語

AI翻訳と従来の翻訳との違いとして次にあげられるものに「専門用語への対応」があります。
翻訳を行う対象となるものには、医療業界や法律、IT、エンターテインメント、動画やインターネットのコンテンツ等さまざまな分野に向けたものがあり、専門用語を多く含む文書もあります。
しかしこれまでの機械翻訳の技術では限界があり、専門分野の翻訳を任せることは到底無理な状況でした。
しかし最新のAI技術を用いることでこのような専門用語に対応した精度の高い翻訳が可能となり、分野を問わず多くの業界、業種に適応することが可能となってきました。
特に日本でもグローバル展開する会社が増えたことにより、このAI翻訳の技術の向上はビジネスにおいても大きな影響をもたらしていると言えるでしょう。

学習機能

AI翻訳には先述したように「学習機能」が搭載されているということも忘れてはいけない従来との違いになります。
翻訳した全ての結果を専用のデータベースに蓄積していき、その情報をAIが学習することで使えば使うほど正確な翻訳が出来るようになっていくという仕組みですが、この機能により、先の自然な文章や専門用語への対応も可能となった訳です。

AI翻訳のメリット

上記のようにAI翻訳の活用にはたくさんのメリットがありますが、中でも海外の企業との取り引きを行うグローバル企業においては、AI翻訳を導入することで仕事の効率を大幅にアップさせるという効果が期待できるでしょう。
AI翻訳は正確さや自然さだけでなく、そのスピードの速さも特徴の一つです。
そのため、会議や打ち合わせで用いることで通訳者がいなくても意思疎通が可能な場面もあり、その分の人件費や作業時間に対するコストを削減できるというメリットも大きいのではないでしょうか。

AI翻訳のデメリット

AI翻訳の精度が高くなったとはいえ、まだまだ課題も存在しています。
まず一つ目に、「機密保持」という点です。
サイトやアプリには無料で提供されている翻訳サービスは多数存在しており、多くの利用者が活用しています。登録もなく簡単で気軽に翻訳を行える便利なツールとして人気ですが、やはりデータの保護の問題で機密性の高い情報が漏洩するという危険も持ち合わせています。
そのため、有料のサービスや信頼できるプラットフォームや製品を選ぶことも重要です。
また、いくらAIの技術が高精度とはいえ、人間の翻訳者と比べた時にはまだまだ難しいレベルであることが現実です。
感情的な文章や広告に使われるようなさまざまな背景や意図を含む言葉に対して、AIで正確に翻訳を行うことは困難でしょう。
このような場合、人間の翻訳者が必ず確認を行い手直しをするか、そもそも最初からプロの翻訳者を利用をすることが現状おすすめです。

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