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翻訳言語別コラム

アメリカ英語とイギリス英語の特徴的な違いとは?

2022年10月06日

アメリカ英語(米語)とイギリス英語(英語)の違いというのは誰でも一度は耳にしたことがあるかと思います。他にオーストラリア、カナダ、ニュージーランド、アイルランド、フィリピン等、英語を母語以外にも第二言語として多く使っている国や地域は多数あり、それぞれで話されている英語の表現が大きく異なる場合があります。そこで今回の記事では、アメリカ英語とイギリス英語を中心にそれぞれのスペルや発音などの違いについて解説してまいります。

ビジネスの場ではイギリス英語の知識があるとベター

日本の学校で行われる英語教育では、主にアメリカ英語を学んでいます。
しかし英語に興味を持ち、海外のテレビや映画、音楽など様々な英語の文化に触れていくと、自分が授業や英会話スクールのレッスンで習ったはずの発音やスペルと違う英語や、単語や文法が違う英語を発見して戸惑った、という体験をされた方が多いのではないでしょうか?
アメリカ英語とイギリス英語には、同じ英語でもスペル、発音、単語、文法などに違いがあるのです。
また、実は世界的に見るとイギリス英語が主流となっています。その理由は世界にある英語圏の国の多くはイギリスの植民地であったり、イギリス人の入植者によって英語が普及された国だからです。
そのため、仕事などで海外と英語のやりとりを行う場合はアメリカ英語だけでなくイギリス英語の知識も入れておくことをおすすめします。

アメリカ英語とイギリス英語の主な違い

イギリス英語はフランス語の影響を強く受け、アメリカ英語の方が古い英語のまま使われていると言われています。ここでは、アメリカ英語とイギリス英語をスペル、発音、単語、文法のカテゴリに分け、それぞれの主な違いについて解説します。

スペル

アメリカ英語とイギリス英語のスペルの違いは大きく分けて4つあります。
1.米:or 英:our
アメリカ英語でorとつづる単語をイギリス英語ではourとなる場合がある。
例:
(米)color→(英)colour
(米)labor→(英) labour
(米)favorite→(英)favourite
2.米:ize 英:ise
アメリカ英語で動詞の語尾がizeで終わる単語がイギリス英語ではiseとなる場合がある。
例:
(米)apologize→(英)apologise
(米)organize→(英) organise
(米)3.realize→(英)realise
3.米:er 英:re
アメリカ英語でerで終わる単語が、イギリス英語ではreとなる場合がある。
例:
(米)center→(英)centre
(米)theater→(英)theatre
(米)letter→(英)lettre
4.米:l 英:ll
アメリカ英語ではlが一つでも、イギリス英語だとllと2つ重なる単語がある。
例:
(米)jewelry→(英)jewellry
(米)traveled→(英)travelled
(米)counseling→(英)counselling
5.米:og 英:ogue
アメリカ英語でもogueが一般的なものはある。
例:
(米)catalog→(英)catalogue
(米)dialog/dialogue→(英)dialogue

発音

アメリカ英語とイギリス英語の発音の違いは多く方がご存知かと思います。その中でも聞いてすぐに分かる特徴的な違いを3つ、以下にご紹介します。
■canの発音
アメリカ英語とイギリス英語の発音の違いを比較した際、最も有名な単語が「can」ではないでしょうか。アメリカでは「キャン」あるいは「キャーン」のように発音しますが、イギリスでは「カン」と発音します。
■rの発音
アメリカ英語で舌を巻くrの音は、日本人が苦手とする発音でもありますよね。イギリス英語ではどうかというと、何と母音の後にrが来る場合は発音自体がされません。例えば、carはイギリスでは「カー」のような発音になります。日本人にとってはイギリス英語の方が発音しやすいかも知れませんね。ただし、rの後に母音が来る場合には、イギリスでもrを発音するので注意しましょう。
■tの発音
tの発音の違いの代表はwaterの発音でしょう。アメリカでは「ワーラー」のようにラに近い音に聞こえます。ネイティブにはどちらかというとtよりもdに近い音に聞こえ、実際、舌をはじく位置はlではなく、dの位置に近くなります。一方、イギリスではwaterのtはしっかり発音され「ウォーター」となります。この点も日本人はイギリス英語の方が発音しやすいでしょう。

文法

アメリカ英語とイギリス英語では実は文法にも違いが表れることがあります。主なものを幾つかご紹介します。
■過去形・過去分詞の末尾が(米)ed→(英)tとなる
例:
(米)learned→(英)learnt
(米)burned→burnt
(米)dreamed→(英)dreamt
■アメリカ英語は集合名詞が単数形、イギリス英語は複数形
アメリカでは、集合名詞は単数として扱われ、イギリスでは単数でも大丈夫ですが複数として扱われる傾向が高いです。
例:(米)My family lives in Canada.→(英)My family live in Canada.
■過去の表し方
アメリカ英語では、行動が終わったと考える時に過去形を使いますが、イギリスでは現在に関連する過去の行動については現在完了が使われます。

単語

アメリカ英語とイギリス英語では単語そのものが違うものを多くあります。日本人としてはアメリカ英語の方が馴染みのある単語が多いですが、イギリス英語を使う地域へ旅行や留学に行く際には、これらの単語を覚えておく必要があります。
例:
秋→(米)fall(英)autumn
飴→(米)candy(英)sweets
アパート→(米)apartment(英)flat
映画→(米)movie(英)film
エレベーター→(米)elevator(英)lift
クッキー→(米)cookie(英)biscuit 
サッカー→(米)soccer(英)football
2階→(米)Second floor(英)First floor
ズボン→(米)pants(英)trouser
フライドポテト→(米)french fries(英)chips

まとめ

以上のように、アメリカ英語とイギリス英語との間には様々な違いがあり、英語を学ぶ上でどちらの英語を学習するか迷われる方もいるかも知れません。
しかしこの二つの違いは日本語でいう標準語と大阪弁の違いのようなもの。話す際にどちらの英語の単語や発音をしようが、英語として伝わらないということは基本的にはありませんのでそこまで大きな問題として気にしなくても良いでしょう。しかし、ビジネスや公的機関で扱うような情報の書類や資料の翻訳を行う際は、どちらの英語を使う方に向けたものなのかを明確にしないと意味や認識の齟齬が生じてしまう可能性があります。
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