PDFを英語翻訳できる無料ツール6選|利用時のメリット・デメリットについて解説
PDFを英語に翻訳したいとき、まず思い浮かぶのが無料の翻訳ツールです。
この記事では、無料で利用できるPDF翻訳ツールをブラウザ版とスマホアプリ版ごとに分け、それぞれの特徴について詳しく解説します。
【本記事で紹介する無料翻訳ツール】
- Google 翻訳
- DeepL
- ChatGPT
- Smallpdf
- DocTranslator
- PDFelement
さらに、無料翻訳ツールを使うメリットや注意点、うまく翻訳できないときの対処法についてもご紹介。
また、翻訳の正確さや情報の安全性を重視したい方に向けて、翻訳会社を利用するメリット・デメリットもあわせて解説します。
ぜひ本記事を参考に、PDFの英語翻訳を試してください。
ブラウザでPDFを英語翻訳できる無料ツール3選
PDFを英語に翻訳したいとき、ブラウザだけで完結できる無料ツールがあります。
無料の翻訳ツールは、使用されている翻訳エンジン(AI)や対応できる文字数などに違いがあるため、用途に応じて使い分けましょう。
以下では、各翻訳ツールの特徴について紹介します。
Google 翻訳
Google 翻訳は、機械学習を活用した自然な翻訳文を無料で生成できる翻訳ツールです。
翻訳手順もシンプルで、PDFファイルをアップロードするだけで自動的に翻訳されたテキストを表示してくれます。
アカウント登録やソフトのインストールは不要なので、初めての方でもすぐに使いこなせるでしょう。
英語や中国語などの主要言語以外のマイナー言語にも対応可能で、汎用性が高い点も選ばれる理由のひとつです。
日常的な翻訳やちょっとした資料の確認には十分な機能といえるでしょう。
DeepL
DeepL翻訳は、ドイツのDeepL社が提供している自然な表現力に定評のある無料の翻訳ツールです。
AI技術のひとつである深層学習(ディープラーニング)を活用し、文脈を正確に捉えた訳文を生成できます。
また、翻訳の正確性だけでなく言葉の細かなニュアンスも反映されやすいため自然な文章に仕上がります。
PDFファイルのような文書もそのまま読み込んで翻訳でき、元のレイアウトを保ったまま書き出せるため、ビジネス資料の活用にも便利です。
ChatGPT
ChatGPTは、OpenAIが開発・提供している対話形式で翻訳ができるAIツールです。
文章を作成したりできる生成AIとして有名ですが、無料プランでもPDFファイルを翻訳できます。
ChatGPT上でPDFファイルや翻訳したいページを画像としてアップロードすると、自動で翻訳してくれます。
また、翻訳した文章に対して「編集できる形で表示して」と指示すれば、ChatGPT上で翻訳後の文章が編集できる点は魅力といえるでしょう。
しかし、テキスト形式でしか出力できないので、PDFファイルのまま翻訳できない点は注意が必要です。
スマホでPDFを英語翻訳できる無料ツール3選
PDFをスマホで英語に翻訳したいときに使える無料ツールを紹介します。
翻訳ツールごとに対応できる文字数やファイル容量には違いがあるため、用途やPDFのデータ量に応じて選びましょう。
Smallpdf
Smallpdfは、スマホからでも直感的に操作できる無料のPDF翻訳ツールです。
画面構成がシンプルでわかりやすく初めてでも迷わず使えるのが魅力で、PDFをアップロードするだけで翻訳されます。
また、翻訳だけでなく結合・圧縮・編集など21種類のPDF関連ツールが同じ画面上で利用できる点が特徴です。
複数の作業をひとつのサービスで完結できるため、作業効率の向上にもつながります。
DocTranslator
DocTranslatorは、OCR(文字認識)機能を備えている翻訳ツールです。
スキャンされた書類や画像化されたPDFファイルも文字情報として認識できるため、他のツールでは対応が難しい文書も翻訳できます。
Google翻訳の技術を使用していることから、対応言語も100以上と豊富です。
スマホではGoogle翻訳がPDFファイルの直接翻訳に対応していないため、その代替手段としてもDocTranslatorは実用的です。
操作もシンプルでファイルを選ぶだけで翻訳がスタートするため、短時間で処理を完了できます。
PDFelement
PDFelementは、主に有料のPDF編集ツールですが、翻訳機能は一部無料で利用できます。
翻訳後のPDFデータには、ペンやマーカーを使ってPDFに直接書き込めるのが大きな特徴です。
文書にメモや指示を加えるといった実用的な使い方ができます。
翻訳機能はアプリに搭載されており、ファイルを選択するだけで処理が開始されます。
PDFの英語翻訳が上手くいかない時に試すべきこと
PDFファイルを英語に翻訳する際にレイアウトが崩れてしまったり、意図していない表現になったりした場合は、以下の2つを試してみましょう。
【翻訳が上手くいかない時の対処法】
多くの無料翻訳ツールはAIを活用していますが、長文や曖昧な言い回しには対処しきれない傾向があります。
AIを上手に活用するためには、ツールの特性を理解し、翻訳しやすい状態に整えることが重要です。
以下では具体的にどう工夫すれば良いのかを詳しくご紹介します。
PDFを別形式のファイルに変換してから翻訳する
PDFの英語翻訳が上手くいかない時は、PDFを別形式のファイルに変換してみましょう。
レイアウトが整理され、文章単位での処理がしやすくなるため、AIによる翻訳精度も安定しやすくなります。
特に図や表、縦書きの文字が含まれている場合は、翻訳ツールが正しく認識できず、レイアウト崩れや文字化けの発生が多いです。
WordやPowerPointなどの形式に変換し、文書の構造をシンプルに整えてから翻訳すると良いでしょう。
ファイル形式の変換は、Smallpdfなどの無料ツールが 活用できます。
文章は短文でわかりやすい表現に言い換える
翻訳精度を高めたいときは、日本語の文章を短文に分け、明確で整理された表現に言い換えることが効果的です。
言い換えは以下のようなポイントを意識しましょう。
【言い換えのポイント】
- 短い単文で表現する
- 専門用語は避け、平易な言い回しにする
- 断定的な言い回しにする
- 主語や主体を省略しない
AI翻訳は文脈をある程度読み取ることができますが、あくまで直訳に近い処理を行うため、冗長な文やあいまいな表現には弱い傾向があります。
主語と述語がはっきりした短い文に整えることで、情報が明確になり翻訳の正確さが向上しやすいです。
特に報告書や仕様書のようなビジネス文書では、一文一義を意識することがポイントです。
翻訳結果の品質を上げたいときは、PDFファイル内の文章の整理から始めてみましょう。
PDFの英語翻訳ツールを使うメリット
PDFファイルを英語翻訳する際に、翻訳ツールを活用するメリットを3つ紹介します。
【PDFの英語翻訳ツールを使うメリット】
翻訳作業にかかる時間やコストを抑えたい場合、PDF翻訳に対応した専用ツールの活用が有効です。
手作業でテキストを抜き出す必要がなく、翻訳から出力までをワンストップで処理できる点が大きな利点です。
業務の効率化やコスト削減を図るうえでも、翻訳ツールの導入は現実的な選択肢といえるでしょう。
以下では、それぞれのメリットを具体的に解説します。
短期間で翻訳が可能
翻訳ツールの強みは、PDFのような文書でも短時間で翻訳できる点です。
ファイルをアップロードするだけで翻訳処理が始まり、数分から数十分ほどで翻訳が完了します。
「今すぐ内容を確認したい」「急ぎで翻訳後のデータ資料を用意したい」といったケースでも、スピーディに対応できるのが魅力です。
PDFは複数ページにわたることが多く翻訳作業が長時間になりやすいため、自動で翻訳できるツールは、実務の場面でも大きなメリットとなるでしょう。
AI翻訳は細かなニュアンスに若干の違いが出ることもありますが、大まかな内容を理解するには十分な精度です。
翻訳後の情報を素早く把握したいときには、こうしたスピード感が心強い味方になります。
無料~数千円で翻訳できる
PDFの英語翻訳ツールには無料プランが多く、有料プランでも月額数千円で翻訳できるメリットがあります。
無料プランでも数ページのPDFやシンプルな内容であれば十分で、急ぎで翻訳しなければいけない状況でも役立ちます。
ただし、無料ツールでは1日あたりの利用回数やファイルサイズに制限があるため、注意しましょう。
頻繁に使いたい場合や文書量が多い場合は、有料プランを導入することで翻訳の幅が広がります。
短期的な利用には無料プランを、日常的な活用には有料プランを選ぶことで、コストを抑えつつ翻訳作業を進められます。
PDFファイルのまま出力できる
PDF翻訳ツールの大きなメリットは、翻訳内容をPDF形式で出力できることです。
レイアウトが維持されるため、図表や段組みを含む資料もそのまま使用でき、翻訳前後のファイルを比較しやすいです。
一部の翻訳ツールでは、複数ファイルをまとめて翻訳・出力する機能にも対応しており、大量の資料を扱う業務にも適しています。
報告書・プレゼン資料・マニュアルなど、フォーマットを保つ必要がある文書ほど、PDF形式での出力が役立つでしょう。
ファイル形式のまま翻訳できることは、精度だけでなく運用効率にも直結する重要なポイントです。
PDFの英語翻訳ツールを使う注意点・デメリット
安く速い翻訳がメリットな英語翻訳ツールですが、使用の際には注意すべきデメリットがあります。
【PDFの英語翻訳ツールを使う注意点・デメリット】
上記のデメリットは、ツールの仕様やファイルの状態によって発生します。
実際に翻訳ツールを活用する前に、注意点を把握しておきましょう。
以下では、それぞれの注意点とデメリットについて具体的に解説していきます。
表やレイアウトが正しく出力できない可能性がある
PDFの英語翻訳ツールを使用する際は、表やレイアウトが正しく出力されない可能性があるため注意しましょう。
PDFファイルは、印刷時と同じ見た目を保つことを目的にレイアウトが固定された形式で保存されています。
その特性上、翻訳によってテキスト量が変わると表の配置がずれたり、不自然な箇所で改行されることが多いです。
特に、複雑な表や図を含む資料では、情報の抜けや誤訳のリスクが高まります。
対策としては、あらかじめWordやExcelなど編集可能な形式に変換し、レイアウトを整えておくのが効果的です。
翻訳後の修正作業が最小限で済み、作業効率の向上にもつながります。
意図していない改行で翻訳精度が低くなる
PDFの英語翻訳ツールを使用する際は、意図しない改行によって翻訳精度が下がるリスクに注意しましょう。
PDFファイル内のテキストの行末には、一文ごとに改行記号が入っているため、翻訳ツールが読み込んでしまうと翻訳精度が低下する可能性があります。
さらに、英語では複数の語をつなげて1語として表す「ハイフネーション」と呼ばれるルールがあり、翻訳の妨げになる要因の一つです。
単語や文構造が正しく認識されずに不自然な文章になるケースも多く、意図してない翻訳結果を手作業で修正するのは現実的ではありません。
翻訳ツールを使用する場合は、PDFの特性を理解したうえで、必要に応じて編集可能なファイルに変換するなどの工夫をしましょう。
サイズが大きいファイルは一度で翻訳できない
PDFの英語翻訳ツールでは、ファイルサイズが大きすぎると一度に翻訳できない場合があります。
多くのツールには処理容量の上限が設定されており、10MBを超えるファイルには対応していないことが一般的です。
サイズはページ数だけでなく、画像や図表の挿入によっても大きく変わるため注意しましょう。
特に論文やプレゼン資料などの構成が複雑なPDFは処理負荷が高く、翻訳できたように見えても未翻訳のまま残ることがあります。
上記のようなトラブルを避けるには、PDFをいくつかのファイルに分割してから翻訳するのが効果的です。
翻訳スピードが向上し、より正確な訳文が得られやすくなります。
PDFが保護されていると翻訳できない
PDFにセキュリティ保護がかかっていると、英語翻訳ツールを使用できません。
セキュリティ保護は情報漏えいや不正利用を防ぐ目的で設定されており、翻訳ツールが中身を読み取れない状態になっています。
翻訳前には、PDFのセキュリティ設定を事前に確認しておきましょう。
パスワードが分かっている場合は、専用ツールを使って保護を解除し、翻訳可能な状態に変換する方法もあります。
セキュリティリスクの不安
PDFの英語翻訳ツールを使用する際は、セキュリティリスクに十分な注意が必要です。
オンライン翻訳サービスでは、アップロードされたテキストやファイルが、AIの学習やサービス改善のために保存・再利用される可能性があります。
アップロードした情報が2次利用される可能性を考え、機密性の高い情報をそのまま翻訳するのは避けるべきです。
重要な文書を翻訳する場合は、セキュリティ体制の整った翻訳会社への依頼を検討しましょう。
PDFを英語に翻訳するなら正確かつ安全な翻訳会社も検討しよう
PDFを英語に翻訳する際、正確性とセキュリティを重視するなら、翻訳会社への依頼も検討しましょう。
翻訳会社では、専門分野に精通した翻訳者が文脈や背景を踏まえて訳文を仕上げるため、ニュアンスのズレや専門用語の誤訳を防げます。
また、レイアウト崩れや文章の抜け落ちといった翻訳ツール特有の問題もありません。
翻訳内容は2次利用されることがないため、機密性の高いPDFファイルでも安心して依頼可能です。
翻訳ツールと比べて費用が高く、納品までに時間はかかりますが、それらを上回る品質と対応力を備えています。
自動翻訳では対応が難しい領域や機密情報を含む文書では、プロによる翻訳が安心につながります。
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PDFの英語翻訳はあなたに合った方法を見つけよう
PDFを英語に翻訳するには、AI翻訳ツールと翻訳会社という2つの手段があります。
それぞれの特徴を理解し、目的に合った方法を選びましょう。
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