翻訳が難しい世界の独特なことば
翻訳できないことばがある?
ある言語から別の言語へ翻訳をするとき、スムーズに翻訳ができることばと、これは一言では言い表せない、と思うことばがあります。いわゆる翻訳者泣かせのことばです。
たとえば「わびさび」「もったいない」「おもてなし」といった日本語は、他言語への翻訳が難しかったり、外国には概念そのものがなかったりして、日本語のまま世界へ浸透しました。そのような現象は外国語にももちろんあります。その国独特の表現であって、その国の文化的背景や言語の特徴を理解しないと訳すのが難しいことばです。逆に言えば、もし完全に理解できるなら、ことば一つで風景や情緒までも伝わる素晴らしいことばたちでもあります。
翻訳が難しい世界の独特なことば
今回は、世界の独特なことばの中でも、おもしろいと思ったものをいくつかご紹介します。
木漏れ日
まずは日本語の単語から。日本人からしたら、木漏れ日とは、「木々の間から差し込む日の光」という意味はすぐにわかります。しかし、これは意外と外国語ではしっくりくる表現がないことばだといわれています。「木漏れ日」、なんだか詩的で素敵な日本語ですね。
Kummerspeck
ドイツ語
kummerは「悲しみ」「悩み」という意味で、speckは「ベーコン」です。直訳すると、「悲しみのベーコン」となります。使い方は、失恋等で悲しみに暮れて、やけ食いして体重が増えてしまった、というときに、Kummerspeckを使って表現するようです。ベーコンというあたりが、ヨーロッパぽくて面白いですね。
Gharfa
アラビア語
Gharfaは、両手ですくった水の量を表す名詞です。水が貴重な土地柄もあって生まれた表現なのでしょう。
Utepils
ノルウェー語
Utepilsは、「ビールを飲みながらの日光浴」を意味します。それが1つの単語になっていることが面白いですね!ノルウェーで日光浴といえばビール片手になのでしょうか。
Voorpret
オランダ語
Voorpretは、「お楽しみの前のワクワク感」のことを表現したことばです。パーティーやフェスティバルなどの前に期待が高まる、あのワクワク感です。
‘akihi(アキヒ )
ハワイ語
アキヒは、「誰かに道を尋ねて教えてもらったけれど、歩き始めたら道順を忘れてしまう様」を意味します。私もそのような状況はよくあるので、日常で使えそうです。
разлюбить (RAZLIUBIT)
ロシア語
разлюбить (RAZLIUBIT)は、「誰かを好きになったが、その気持ちが失せてしまったあとのほろ苦さ」を表します。一気に燃え上がったけれど、すぐに気持ちが冷めてしまうことも…ありますよね。
PISAN ZAPRA
マレー語
PISAN ZAPRAは、「バナナを食べる際の所要時間」という意味だそうです。熱帯地方ならではの時間の単位ですね!
Sobremesa
スペイン語
Sobremesaは、「ともに食事を楽しんだ人と、食後に話す時間」を表します。食事を悠然と楽しんだり食後のティータイムを重視するスペインらしい特別な名詞です。たしかに、食事のあとはゆっくりとお話したいですよね。
翻訳はプロの翻訳会社へ
今回の翻訳コラムでは、さまざまな言語に存在する、翻訳するのが難しいことばをご紹介しました。他の言語に訳そうとしても一言でピッタリ当てはまることばがなく、叙述的になってしまいますね。それが各言語の魅力でもあり、愛おしい部分でもあります。
このような文化的背景を含む特別なことばは、外国語の辞書や自動翻訳では、自然な文章にすることは極めて難しいと思います。文章の翻訳を外注する際には、現地のことばと文化を十分理解し、文脈をきちんと把握できるプロの翻訳会社への依頼がおすすめです。翻訳会社JOHOでは、機械翻訳では判断しかねる、単語の真意、文章の真意をとことん追求し、校正者による丹念なチェックを実施し、翻訳原稿を仕上げます。お客様のご要望に柔軟に対応し、原文に忠実な翻訳を心がけています。外国語の文章、書類、その他各種翻訳をご検討の方は、ぜひお気軽に翻訳会社JOHOまでお問い合わせください。
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