外国人向けの防災情報の普及
外国人向けの防災情報の普及
台風、豪雨、洪水、地震。私たち日本人が日常的に経験する自然災害は多くあり、時には火山噴火や地震による津波など大災害にもつながります。非常時には日本で生まれ育ち、災害慣れした日本人であれ混乱してしまいます。特に2018年は大阪北部地震に続き、西日本豪雨災害、台風21号、北海道胆振中部地震などの自然災害が相次ぎ、2018年の漢字には「災」が選ばれたほどで、2019年には二度の台風が千葉県をはじめとする関東圏に甚大な被害をもたらしました。そんな災害大国の日本であるにも関わらず、最近は年々訪日外国人の数が増え続け、4000万人近くの人が日本に来ています。そして観光客だけでなく、263万人という数の日本在住の外国人がいます。非常時に外国の人の安全を確保し命を守るため、防災および災害時の柔軟かつ手厚い対応が重要です。
災害時の外国人サポートの現状
一言で言うならば、災害時の外国人へのサポートは未だじゅうぶんにできていないと言っても過言ではないでしょう。災害時には交通機関が止まったり、避難勧告が出されたりします。もう電車の運行はないとわかれば駅構内から人の姿は消えていきますが、2018年の災害時には駅で立ち往生する外国人の姿が目立ちました。駅でのアナウンスや電光掲示板で英語の「運休」情報が提供されたのにも関わらずです。この理由の一つとして、たとえば「JR在来線の運行休止」だけ英語で書かれても、「どのように次の目的地に向かえばいいのか」、「どの路線なら運行しているのか」など次の行動を助けてくれる情報が外国語でなされていなかったからです。残された外国人は当然駅員に助けを求め、駅員はその対応に追われました。しかしながら英語をはじめとする外国語に堪能なスタッフが不足している上、非常時での対応は駅員にとっても負担が大きいものです。
更に津波などの避難を要する事態に陥った時、「津波警報」をたとえ英語や外国語で提示したとしても、どこにどのように逃げ、どれくらいの期間避難すればいいのか、またどこに避難所があり支援されるのかなどの情報が英語および他言語で共有されていません。それに加え緊急時の避難警告など難しい専門用語や普段使わない言葉が飛び交うため、たとえ日本語能力が高い外国人にとっても理解しがたいものです。
一方で、防災マニュアルなどを多言語で用意している自治体は多くなってきています。特に外国人居住者の多いエリアは他言語での対応をとっていますが、それらの情報がネット上でアクセスできるというものだったりします。結果その自治体のホームページに行かないと見つけられないものであったりして、実際のところ外国人に普及されていないのが問題です。
災害時にの外国語でのサポートの充実
前述したように、災害時の外国語での情報共有の乏しさ、また外国語で書かれた防災マニュアル等のアクセス率の低さなどの問題点を指摘しました。では、今後の災害時に備えてどのように日本がホスト国として外国人の安全を確保できるかについて考えてみましょう。
まずは、外国語での対応に関する問題です。昨今の異常気象などで交通機関が止まったり、避難勧告・警告などのエリアメールがよく送付されますが、基本的には日本語での通知です。旅行客など日本語が全くできない人だけでなく、日本語を勉強している人にとっても災害時のニュースは理解するのが難しいです。エリアメールであれば日本語に加え、多くの外国人、特に欧米の人に理解されやすい英語や話者の多い中国語、韓国語、ベトナム語、ポルトガル語などの言語でも通知を随時行うべきでしょう。情報提供を外国語でしっかり行えば、駅やホテルなどの現場で働くスタッフの負担も減ります。
次に情報の提供の仕方です。例えば津波のための避難勧告や警告が発令した場合、日本人ならすぐ高台に逃げなければいけないなどの避難方法がすぐわかります。しかし地震のない国や津波など起こらない国から来た人々にとってはどこに避難すればいいのか見当もつきません。様々な環境から来た人々がいるということをしっかり認識し、情報提供を行う必要があります。
外国語での防災マニュアル
最後に防災マニュアルですが、できる限り多くの言語で作成することが望ましいです。特に自治体はどの国籍の居住者が多いのか把握しているはずなので、彼らの言語で書かれたマニュアルの作成を優先するべきでしょう。その際にも、地震や台風などの災害が起こったらどのような被害が想定されるのか、またどこに避難所があり、どのような援助がもらえるのかも併記しておくことが必要です。また「避難所」や「勧告」、「警告」などの言葉およびその他基本的な災害の名前、そして「避難所はどこですか」やケガをしていることを伝える災害時に役立つフレーズなどもマニュアルに載せると役立つでしょう。
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災害時の情報提供や、ニュース、エリアメールおよび防災用のマニュアルなどはどれも人の命を守るために必要不可欠なものです。情報が正しい形で外国人の手元に行くように質の高い翻訳が大切です。英語や中国語をはじめとする外国語に精通し、災害情報などの翻訳に実績のある翻訳者がいることが、翻訳会社選びのポイントです。また災害情報は複数の言語で提供すべきなので、マイナー言語など対応言語の多い翻訳会社を選らぶことをおすすめします。各言語のネイティブが迅速に読めて正しく伝わる災害情報の翻訳は、JOHOにお任せください。
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