eスポーツの翻訳
そもそもeスポーツとは?
eスポーツとは、エレクトロニック・スポーツ(electronic sports)のことで、複数のプレイヤーで対戦されるゲーム全般をスポーツ競技として捉える際の名称です。コンピューターゲーム、ビデオゲームの両方が当てはまります。プロのプレーヤーはスポーツ選手のように企業がスポンサーについたプロチームに所属し、報酬金を得ます。eスポーツをプレイするための基本的な方法はインターネット接続で、ネット環境さえあればどこでもプレイできます。国や地域などによりインターネット接続の安定さは変わりますが、練習などするときにインターネットにつなぎ、ゲームの参加者を募るプレーヤーが多いようです。
eスポーツの人気
eスポーツは世界で人気を誇っていて、eスポーツのプレーヤー人口は1憶人を突破し、日本の人口ほどいます。世界各国、特に発展途上国でのインターネット環境が改善されればその数は更に増えると見込まれています。公式の大会なども定期的に行われており、アジアオリンピックでは正式に種目に加えられました。またeスポーツをプレイするだけでなく、スポーツ同様プレイせずとも観戦を楽しむという人も多いです。eスポーツ大会がテレビで報道されたり、新聞や雑誌では試合の結果などが報道されています。韓国はeスポーツの人気が高いので、eスポーツ専門のチャンネルまで存在しています。
ゲームと言えば日本と言っても過言ではないゲーム大国の日本ですが、ことeスポーツに関しては日本は遅れています。おそらくeスポーツという言葉を聞いたことがない人も多いでしょう。日本はスポーツと認定していないので、アジアオリンピックでもeスポーツ種目において日本人選手の出場がどうなるのかも未定です。
ゲームの翻訳の特徴とは
ゲームの翻訳は、ビジネス文書の翻訳やニュース記事などの翻訳とは大きく異なります。たいていの翻訳では、使用される言葉のスタイルは統一されています。ビジネスであればビジネス、小説であれば文芸です。しかしながらゲームは、基本的に3種類の文章スタイルがあると言われています。
ひとつは、プレーヤーに直接指示を与えるシステムメッセージです。たとえば、「データをセーブしますか」や、「キャラクターを選んでください」などの事務的なメッセージです。ふたつ目が、インターフェーステキストと呼ばれるもので、RPGなどによくある、「たたかう/にげる」など、ゲームを進めていく中で起きるその場その場での選択肢などです。短い文で的確に訳する必要があります。これら二つは指示文などにあたるので、実務翻訳に近いものと考えていいでしょう。海外と日本ではコントローラーのボタンの機能が違います。例えばアメリカなどでは決定の際×ボタンを押すのに対し、日本では〇ボタンを押すのが一般的です。翻訳者はそれらの機能の差異にも注意しながら訳する必要があります。
最後がゲームのキャラクターが話すセリフです。特にRPGなどのストーリー性の高いものは、セリフの翻訳が作品を大きく左右します。RPGでは、王様やお姫様、騎士、町人、老人から人ならぬ物の怪などが出てきます。それぞれのキャラクターに合った話し方を決め、ストーリーに色を付けていくことが大切です。特に海外の作品を日本語に翻訳する場合に、キャラクターの話し言葉のスタイルの決定は、作品のイメージに大きく関わります。なぜなら日本語には「役割語」というものが存在し、性別や年齢、性格、職業によるステレオタイプを言葉遣いに反映させる特徴があります。典型的な語尾の例では、「~じゃ」が老人で、「~ですわ」だと育ちの良い若い女性を聞き手(読み手)に想像させます。翻訳者はゲームの作品を通してキャラクターたちの立ち位置、地位、年齢などを考慮し、話し言葉に工夫しながら翻訳を進めなければいけません。先の二つが実務翻訳なのに対し、セリフは文芸翻訳で、文芸翻訳の出来で物語の面白みが決定されます。
ゲームの翻訳
eスポーツはまだ日本ではスポーツと認められてはいませんが、世界でのプレイ人口が増加の一途をたどり、アジアオリンピックの種目にも追加されたことにより、日本でもますます注目されてくるでしょう。日本のゲームを外国に翻訳するケースの方が多いですが、今後海外のゲームも日本に輸入されるようになり、日本語への翻訳の需要も高まると考えられます。ゲームの翻訳は、ビジネス文書など決まった翻訳のスタイルがなく、様々な要素が入っています。キャラクターのセリフには、話し言葉のスタイルをそれぞれ考慮し、ストーリーをより面白いものにする作業が入ります。ゲームはスクリーン上にシステムメッセージやセリフを表示するので、文字数の制限も出てきます。限られた文字数で物語を進めさせるのは容易ではありません。ゲームの翻訳に精通したプロに依頼するのが確実です。
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