医療の専門家が英語翻訳の校正者になるケース
医療の専門家が英語翻訳の校正者になるケースとは
翻訳・校正の仕事をしたいという方、翻訳を専門家にお願いしたいという方のどちらであっても気になるのが、翻訳に従事する人の専門性ですね。
医療関係の翻訳であるなら、もともと医療関係の仕事をしていた人でないとできないのか、そういう人でないと専門的ではないのでは? と考える方も多いかもしれません。
しかし、医療関係の翻訳・校正をするにあたって、医療関係の仕事に関わっていた人でないとできないということはありません。
1. 翻訳という仕事
「昔から私は英語が好きだった、英語が得意だった」という方は、いつか翻訳の仕事をしたいと思ったこともあるのではないでしょうか?
翻訳には、英語などの語学の力はもちろんですが、日本語の力や、翻訳をする内容をきちんと理解できる力も必要です。
単純に英語が好きだからという理由だけでは難しい世界なのです。
専門的な分野であれば、普段使用する英単語が違う意味で使われることや、独特の表現方法を知っていないと太刀打ちできないと言われています。
医療関係の翻訳であると、母国語である日本語で読んでも難しい内容ですが、理解・把握をした上で、英語表現をしていかないといけませんね。
かつ、誰が読んでも読み違いがないように、簡潔でわかりやすい書き方をする必要があります。内容をしっかり理解できていないと、簡潔に他の言語で表現することはできません。
論理的に考えて、文章を整理し、あやふやな部分がなくクリアに表現をする力を身につけることが翻訳者にとって重要なことと言えるでしょう。
「自分で考えて伝える力」をつける、とは簡単に言えますが、“言うが易し行うは難し”。
日頃から「考える」ことをおろそかにしないことが、翻訳・校正の道への第一歩となると言えるのではないでしょうか。
2. 翻訳の校正者とは?
翻訳会社では翻訳の依頼を受けた後、まずは翻訳者の選定をして、文書が仕上がったらその後校正者に渡して文書の内容が正確な情報であるか、誤字脱字などがないかどうかなどをチェックします。
つまり校正者は完成までのチェックをする人ということです。
依頼者によっては、表現方法の指定があることもあります。
誤字脱字、訳の単純ミスが無いようにするのは当然ですが、細かな表現や最新の情報となっているかどうかなど、チェックする項目はたくさんあります。
ネイティブの方が校正者となっている会社も多くあり、そのうち医療関係の翻訳であれば、校正者自身が医療従事者であったことや、医療関係の資格を取得している方が行っていることもあります。
質の高い文書に仕上げるにはその後の校正がとても重要です。
校閲と呼ばれる作業も校正者は兼任することが多いため、本文と照らし合わせてひとつひとつの内容が本当に正しいものであるかをチェックしたり、わかりやすくて簡潔な文章になっているかどうかなども確認したりしなければいけません。
文字の大きさや指定された書体の統一なども含めた文字校正もあり、文書の内容把握はもちろんの事、「正しい文章・文字」を書くということができる力が必要です。
校正者を育成するスクールなども存在しているほど、需要が増している仕事と言えます。
3. 医療専門の校正者の仕事
校正をするには元となる翻訳前の原稿、翻訳後の原稿の2点を用いて行います。
校正者は翻訳者ではありませんが、翻訳ができるくらいのもしくはそれ以上の語学力・日本語力・文章構成力などが必要で、読んだ時に違和感や意味の取り違いがおきないようなわかりやすい文に仕上げないといけません。
医療に関する深い専門知識ももちろん必要です。独特の言い回し・表現方法なども理解していないとどこが間違いで、どこが間違いではないのかがわからなくなってしまいます。
こういった点から、すでに医療関係の職業に就いたことがある経験者の方や、医学部などを卒業して資格を取得している方などが活躍できる場とも言えます。
しかし、もともと文系であったけれども、その後に好奇心と興味を持ってしっかりと学んで知識を高めたという翻訳者・校正者もいます。
校正者になるには絶対にこの資格をもっていないといけないというようなことはありませんが、翻訳会社で働くには資格はあった方が有利かもしれません。
また、ネイティブの方を採用していることも多く、自然な英語を表現できるという力は重視されるポイントとも言えるでしょう。
校正という仕事は、出来上がった文書の信頼を作る・深める仕事と言えます。
医療関係の翻訳・校正では、人の命に関わることもあるため正確性がとにかく重要です。
医療関係の校正とは、多くの人の命・健康に対しての信頼を作る仕事をするとも言えるのではないでしょうか。
4. 翻訳者・校正者はともに専門家
「医療の専門家が翻訳・校正者となる」というよりも、「医療に関する翻訳・校正者は専門家である」という表現の方が合っているかもしれません。
医者であれば、翻訳も校正もできるくらいの知識や語学力などが備わっていると思いますが、医者は自分の専門的な医療に対しての研究やどうやって患者さんを治していくか、患者さんと関わっていくかなどの方に力を注いでいることでしょう。
翻訳や校正などは、文章の組み立てや文字校正などの別の知識・スキルも必要です。
患者さんの命を直接に預かっている医者の仕事と同時にはできないくらい、翻訳・校正は専門性の高い仕事です。
医療関係の仕事に就いていたが退職をした方、医者の資格はあるものの実際に医者にはならずに研究者や学者など別の道に進んでいた方などがのちにフリーランスで翻訳・校正をしているという場合はあります。
しかし医療の世界は日々進化しています。
最新の情報を取り入れつつ、専門分野の背景知識を深めて、簡潔な文章を作るという仕事に責任を持って取り組むことができれば、医療経験者でなくても医療関係の翻訳・校正はできると言われています。
必要なのは長期に渡ってコツコツと学ぶ姿勢を保てるかどうか。そのことがしっかりとできて、正確な翻訳や校正を作成していくことができれば、「専門家」になれるのではないでしょうか。
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