新着情報

翻訳マネージャーコラム

医療、法律、金融等の用語集を英語翻訳する際に注意点

2017年12月14日

医療・法律・金融など各分野の用語集の英語翻訳とは?

翻訳の世界では、その分野は多岐に渡ります。
医療、法律、金融など、それぞれの専門用語などもあり、翻訳者の仕事のなかには翻訳を行う上での基本のガイドライン的な役割を果たす、翻訳版の用語集の作成を行うというものもあります。
今回は、なぜ用語集が必要なのか改めて確認し、その作成の方法などについてもご紹介します。

まず用語集の作り方は、大きく分けて2つの方法があります。

1.すでに別で、翻訳された資料や、参考資料の原文と翻訳文から用語を抽出する方法
2.未翻訳の文書に対して、翻訳作業を行いながら用語集を作成する方法

この2点です。
大事なのは、翻訳者に用語集の作成をお願いするときに、目的を定めないまま仕事を丸投げにしないこと。
どのような用語集を、どのような目的で作っていくかを、翻訳者とすり合わせていくことが大切です。
重要な用語を指定したり、その業界団体が発行している用語集と自社の用語集の統合作業を行うことも可能です。

1. 医療分野の用語集とは?

医療の分野では、日々その医療技術が進化しています。そのため、新しい用語が出てくることもあるので、その用語をまとめることには、大きな意味があります。
たとえ日本で症例のない病状が出て、病名がわからなかったとしても、海外の症例まで見渡せば、もしかしたら同じ症状の病気と、その治療方法、予後などがわかれば、正しい治療方法を見出せるかもしれません。
医療分野の情報共有は日本のみならず、世界中でしていくためにも、用語集の整備は欠かせません。

医療翻訳の世界で有名な辞典に、「日外25万語医学用語大辞典英和・和英対訳」というものがあります。
タイトルにあるように25万もの用語の対訳が載っているのですが、医療翻訳を手掛けている人からすると、この辞典だけでは不十分なのだそうです。
自分が翻訳している題材と同内容の文章で、自分が選んだが使われているかどうかが辞典だけではわからないためだそうです。
また、医療分野は様々な分野に分かれます。呼吸器系の用語集なんていうものもありますし、循環器学用語集というものもあります。
いずれも、作成方法は様々なユーザーから意見として情報を収集し、内容を精査し、改訂を重ねていくというやり方を取っていることが多いようです。

2. 法律分野の用語集とは?

法律律の分野の翻訳も大変重要なものです。
たとえ、その国に直接関係のない法律が海外で制定されたとしても、海外で制定された法律の内容がわからなければ、現地でどのような行動をとっていいのか、たちどころにわからなくなってしまいます。

また、日本では憲法の改正の話が出ています。これを海外の人の目線から見れば、その法律の内容がどのようなもので、なぜその憲法改正が、そこまで話題になっているかわかりません。
ですから、より憲法がスムーズに伝わるように翻訳の用語集が必要になります。

日本の法令については、法務省が「日本法令外国語訳データベースシステム」を公開しています。その冒頭には、このように書かれています。

・翻訳について

この「日本法令外国語訳データベースシステム」に掲載している全ての翻訳は、公定訳ではありません。
法的効力を有するのは日本語の法令自体であり、翻訳はあくまでその理解を助けるための参考資料です。このページの利用に伴って発生した問題について、一切の責任を負いかねますので、法律上の問題に関しては、官報に掲載された日本語の法令を参照してください。

・「暫定版」について

法令名に「(暫定版)」と表示されている翻訳は、ネイティブや法令翻訳専門家によるチェック及び修正前の翻訳であり、今後、修正される場合があります。

・引用、複製、転載について

この「日本法令外国語訳データベースシステム」に掲載しているデータは、利用規約に従い、引用し、複製し又は転載して差し支えありません。

『日本法令外国語訳データベースシステム』より

この注意書きにあるように、暫定版があるために、急ぎの翻訳がある場合は難点となるかもしれません。そこで、自分自身で用語集や類似の翻訳文の事例をまとめておけば、こういった場合にも強いでしょう。
用語集の作り方に関しては、医療と同じように、民法や刑法など、自分が翻訳したい分野の翻訳文などのデータを蓄積していくことが多いようです。

3. 金融分野の用語集とは?

金融翻訳というと、全て一緒のように感じられるかもしれませんが、その中身はそれぞれ専門分野ごとに分かれます。 投資、銀行、保険、信託、破産関係、株式、助成金、債権、消費者金融、会計、税金などなど、その分野は多岐に渡ります。 金融翻訳の用語集はインターネットで探すと、日本語の用語集は割と簡単に見つかりますが、英語に翻訳された用語集はほとんど見つかりません。

すると、自分が今題材にしているものを、実際に正しい翻訳文なのかどうか、比較検討することが難しくなるため、翻訳の精度が落ちてしまう可能性があります。 そのため、自身で用語集を作っていく必要が出てきます。 金融翻訳の用語集も作り方としては、自分が翻訳する分野に大別して作っていくことが良い手段になるでしょう。 金融用語は、どの分野においても、共通して使われる用語は当然あります。しかし、法律の改正などにより、それに伴って、新たな用語が出てきます。 略語なども多く、クオリティの高い翻訳文を作っていくことは、常にアンテナを張る必要があります。

4. 精度の高い翻訳用語集を作成する場合は・・・

用語集を作るのにも、様々なやり方や、業界によって整備の進捗に差異があるものです。 翻訳用語集の作成をお願いしたいときには、まずはインターネットでまず翻訳会社を探してみるのがよいでしょう。たとえば医学論文の翻訳に特化したサイトなどもあります。 ただ、英語ができるだけでなく、専門知識も持っている翻訳者が、専門用語や社内用語を選定したり、頻出する用語を用語集に加えるように提案したりなど、目的に合わせたフローを提案してくれます。そして一番、ネイティブに伝わりやすい表現の用語をピックアップも可能です。 翻訳用語集を作成するときは、自分で行うだけでなく、翻訳会社にお願いするとスムーズに仕事が進みます。ぜひ相談してみてはいかがでしょうか。

お見積もりは無料です。お気軽に翻訳会社JOHOまでお問い合わせください。

関連リンク

医学論文、研究報告書など、医学・薬学分野に数多くの実績がある翻訳会社JOHOにお任せください。

無料お見積もり・お問い合わせ