コンプライアンスを遵守した企業の業務体制
企業の義務・情報開示とその英語翻訳
一般企業を取り巻く環境はどんどんと変化しています。
以前はそこまで問題にならなかった事項に関しても、現代では大きな社会問題として取りざたされています。ことさらよく聞くのが「企業コンプライアンス」です。
社員の残業代の不払いや不当な労働時間・労働環境など、企業がどこまでしっかりと法令を遵守しているかに社会の注目が集まっているのです。
1. 広がる企業コンプライアンス
企業としては当然のように利益を出さなければなりません。利益がなければ経営ができなくなり、その企業は存続できなくなるからです。
ですから優先順位の1番は、いかに売り上げを伸ばすか、いかに利益を出すかということになります。
月の給料やボーナスが軒並み上がり、残業代もしっかり支払われていたような景気のいい時代であれば、企業の業績アップために多少の無理難題を社員に要求できましたが、今は時代が違います。
決められた法律の範囲内で業務に励み、そこで利益を出すことが求められている時代。それができる企業がこれからの時代を生き残っていくことができます。できない企業は廃れていくことでしょう。
株主を含め、海外の投資家たちもそこをしっかり見極めたいと考えています。そのために企業は、情報の開示要求にできる限り応えていかなければならないのです。
企業コンプライアンスとは、『法令遵守』という意味です。企業は様々なルールに従って公正に、かつ公平に業務に取り組まなければなりません。
ルールは大まかに3つに分けられます。ひとつは「倫理規範」。一般的に守らねばならないとされる企業倫理や社会的な倫理です。上司から部下へ精神的圧力をかけたり、暴力を振るったりするパワーハラスメントや女性社員への性的嫌がらせといったセクシャルハラスメントは、この「倫理規範」に該当するでしょう。
もうひとつは「社内規範」。その企業で決められている業務マニュアルなどの規範です。
最後のひとつが「法規範」になります。行政で決められている法律や条例のことで、法としての拘束力のある規範です。
今回の情報開示の義務については、この法規範に当てはまります。企業が業績の拡大や短期的な利益を優先し、この法規範を破ることは許されません。
つまり販売などに不利になることが予測される内容であったとしても、その情報を開示する義務がある場合は、必ず開示しなければならないのです。
企業コンプライアンスに抵触するようなことが公になれば、その企業は一気に信頼を失います。
皆さんも問題を抱えた企業がそうやってニュースになり、たいへんな事態に陥っていることをご存じでしょう。現代の企業は常に、このコンプライアンスを意識しなければならないのです。
2. コンプライアンス体制の維持
労働者を不当に扱うような業務体制や、衛生面の管理不足で消費者に迷惑をかけるようなシステムがあるのならば、社内規範をすぐに見直し改善しなければいけません。
労働環境や商品管理などがしっかりなされている企業であれば、後の問題は情報開示などの法規範の遵守です。
情報開示については事前に準備しておかないと、ニーズには応えられません。いつでも情報を開示できるように文章を最新版に保つ必要があります。それをしっかり管理していつでも関係者に必要な情報を公開できるようにしておきましょう。
それが、これからの企業にとって重要な「コンプライアンス体制」です。
ここで忘れてはいけないことがあります。
経済がグローバル化し、海外の投資家も日本企業に多くかかわってきています。特に、持ち株比率が高い投資家が海外に多い場合は、日本語での情報開示では伝わりません。英語に翻訳したものも情報開示に必要になるのです。
上場企業であればこの話に該当する可能性が高くなるでしょう。その際に社員がいちいち英語に翻訳していたのでは時間がかかりますし、誤った情報が拡散しかねません。
そこで、開示するための情報の翻訳は、専門的な知識と経験をもったプロの翻訳会社に一任した方が安心でしょう。
情報公開の開示が曖昧になる企業は、信頼を失うことになるので注意しておかなくてはならないのです。
3. 開示しなればならない決算書について
情報開示を求められる可能性の高いものが決算書です。こちらは企業が、債権者や投資家に対し、一定期間の財務状態または経営成績を報告するためのものになります。別に財務諸表とも呼びます。
決算書は3つの書類に分けられます。ひとつは「貸借対照表」、さらに「損益計算表」、そして「キャッシュフロー計算書」の三点です。これらをまとめて「財務三表」といいます。
上場企業であれば決算報告書の公開は必須です。決算書と決算報告者はやや異なり、決算報告書は財務三表に「利益処分計算書」と「監査報告書」、「営業報告書」が加わります。
「利益処分計算書」には次期に繰り越す利益や株主配当金・役員賞与などの処理分を記載します。
「監査報告書」は適正な会計処理が行われているかどうかを確認するものです。
「営業報告書」は株式に関する事項や役員の就任・退任・異動に関する事項、さらに会社についての事業概要を記載して公開します。
4. 開示情報の翻訳と翻訳システム
企業の情報開示については、「義務化されているもの」と「任意のもの」があります。
「任意」とされているものは、たとえば金融機関への情報公開です。任意とは「公開しなくても構わない」と受け取ることもできますが、決算報告書を公開しなければ今後の融資は受けられないでしょう。任意とはいえ、情報公開はしたほうがよいのです。
さらに、取引先への公開も「任意」です。こちらも大企業が相手であれば、決算報告書を公開しなければ取引が中止になる可能性があります。結果的に、情報開示が必要になってくることは明白です。
相手が日本国内であれば日本語で十分ですが、こちらも海外が相手となると英語の翻訳は必須です。事前に翻訳会社に問い合わせてみると随時、見積もりをしてくれるはずです。
翻訳会社の担当者は翻訳能力だけでなく、分析力や調査力、さらに相談相手からニーズを引き出すコミュニケーション能力にも長けています。
情報開示の翻訳は、企業コンプライアンスに関わる重要なことだけに、信頼できるプロの翻訳会社に依頼することをおすすめします。
ぜひお気軽に翻訳会社までご相談ください。
お見積もりは無料です。お気軽に翻訳会社JOHOまでお問い合わせください。