ウォールストリートジャーナルの役割と位置づけ
金融翻訳『ウォール・ストリート・ジャーナル』のススメ
2016年、トランプ大統領がアメリカ大統領選で当選したとき、世界に大きな衝撃が走りました。新聞各社をはじめとする多くのメディアが、ドナルド・トランプ氏が当選するとは考えていなかったためです。
その結果どうなったかというと、世界中が大混乱し、アメリカのニューヨーク証券取引所は荒れに荒れました。
今もトランプ大統領が何かを発言するたびに、株価が大きく変動します。
これらの情報をいち早くキャッチして、全世界に伝える役割を持っているのが、経済新聞の『ウォール・ストリート・ジャーナル』です。
ウォール・ストリート・ジャーナルを読んでいるだけで、英語の力は鍛えられます。翻訳業に従事している人も、翻訳者になるための勉強方法のひとつとして、ウォール・ストリート・ジャーナルの原文を読むほど。
今回は、ウォール・ストリート・ジャーナルを通して、その翻訳がどのように行われ、その原文を読むことが翻訳者を目指す人間にとってどのような価値を持つのかをご紹介します。
1. ウォール・ストリート・ジャーナルとは?
ウォール・ストリート・ジャーナル(略称:WSJ、もしくは単にジャーナル)は世界最大の経済新聞です。その歴史は古く、1889年7月8日の創刊から発行され続けています。
WSJの起源は1882年、チャールズ・ダウ、エドワード・ジョーンズ、チャールズ・バーグストレッサーの3人が共同出資をし、ニューヨーク証券取引所の近接地『ダウ・ジョーンズ』という会社を設立しました。
設立当初は、手書きの経済ニュースレターをウォール街の経済関係者に配布していました。
そのダウ・ジョーンズ社は、2007年にアメリカのメディア企業『ニューズ・コーポレーション』に買収され、現在は同社の完全子会社に。
かつては、世界貿易センタービルに隣接したビルに本社が入っていました。しかし2001年に起きたアメリカ同時多発テロによって、ウォール・ストリート・ジャーナルの入っていたビルも大きな損害を受けてしまいました。
その際、亡くなった社員もいましたが、それでもなおWSJは発行を続けたのです。
2. リアルタイムで情報を得られるWSJ
現在は同じニューヨークのマンハッタンに本社を構えています。
それには、大きな理由があります。ウォール・ストリート・ジャーナルは世界最大の経済新聞であり、また、世界で最も経済的影響力のあるアメリカから発行されるため、もはやアメリカのみならず、国際的に大きな影響力を持っています。
その専門性の高さは、経済面だけに限りません。特にアメリカは、サンフランシスコにシリコンバレーがありますから、IT業界の最新ニュースなどのスクープにも強いことで、WSJはIT業界からも信頼を得ているのです。
新聞社としては、いち早くデジタル化にも着手したことでも有名です。なんとデジタル版を発表したのは1996年。現在では日本語版や中国語版など、様々な言語に対応をしています。iPhoneなどのスマートフォンにも対応し、Androidのアプリにも対応しているため、手持ちのスマートフォンで素早く情報をキャッチすることが可能となっています。
紙媒体は日本に支局があり、日本の他の新聞社同様、リアルタイムで朝刊が届きます。しかし、紙媒体は日本語訳版ありません。
翻訳に時間がかかるため、どうしてもリアルタイムでは出せないという事情もあるようです。投資家の人は、リアルタイムでWSJから世界の経済情報を得ようとしますが、その場合は英語で情報を得なければいけません。
逆に、英語を通して最新情報を知る人や、翻訳の勉強をする人には、ウォール・ストリート・ジャーナルはオススメな媒体なのです。
3. WSJの翻訳を行うことで読解力も身につく
リアルタイムで世界経済の状況を把握しようと思えば、ウォール・ストリート・ジャーナルは読んでおきたい媒体です。さらに、あえてウォール・ストリート・ジャーナルの英語版を読むと、英語力も身につくことでしょう。
その英文には、専門用語もたくさん盛り込まれています。そのため、多少英語ができる、というレベルだと、途中で挫折してしまう人もいるかもしれません。
しかし、それは専門用語だけであって、決して堅苦しい文章表現にはなっていないということは、ぜひ知っておいてください。世界中で読んでほしいと発行している新聞なのに、堅苦しい表現や難しい表現を用いると、書かれている内容や意味が伝わらないですからね。
それだけ、ウォール・ストリート・ジャーナルは英語版も、誰にでも読みやすい文章で書かれているということです。
デジタル版では、「ウォール・ストリート・ジャーナル日本版」が発行されていますが、日本版では経済に関する用語の英語が学べる連載、「WSJで学ぶ経済英語」というコラムがあります。
これを読むと、経済学を知らない人でも少しずつ英語と経済用語を習得できるでしょう。また、英語版と日本語版ウォール・ストリート・ジャーナルを同時に読むことによって、どの言葉をどのように翻訳すると、意味が伝わりやすいのかを考えながら学ぶこともできます。
4. 金融翻訳者が揃っているプロの翻訳会社
ウォール・ストリート・ジャーナルは、その記事の専門性の高さから、英語翻訳を学びたい人、金融翻訳者を目指している人には、オススメの媒体です。
プロの翻訳者は、WSJを読み理解するといった課題を自分に課し、それを乗り越えた人たちばかりです。そうしたプロの翻訳社が多数登録しているのが、プロの翻訳会社なのです。
そこで、ウォール・ストリート・ジャーナルに掲載されているような金融問題について英語翻訳を依頼したい場合は、ぜひプロの翻訳会社にご相談ください。
きっと金融翻訳、専門的な英語翻訳に特化した翻訳者が担当してくれるでしょう。
もちろん、専門的で高度な内容であっても、納期や料金に関してご相談に応じます。まずはお電話や無料見積もりなど、気軽にお問い合わせください。
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