カルテと診断書の違い
医療分野の英語翻訳・カルテと診断書の違いは?
転勤するとき、留学するとき……海外へと移り住む際には、様々なシチュエーションが考えられます。
そこで、持病をもっている人は、かかりつけ医のカルテを持って海外に渡りたいと思うのではないでしょうか。
海外で緊急手術を受けたけれども、あまりに請求料金が高かった……日本の社会保険の還付を受けられない? そういったときには、海外で受診した病院から発行された診断書を翻訳する必要があります。
このように、私たちが海外にいざ目を向けたときには、思った以上に専門分野の翻訳が、和訳・英訳ともに必要だということに気づかされます。
これらの翻訳は、当然ながら“英語ができる”ぐらいの人では務まりません。なぜならば、診断書といったものは、法的効力を有するためです。
今回は、このカルテや診断書の翻訳についてご紹介します。
1. カルテと診断書の違いって何? ①カルテとは
カルテとは、病院での患者の診療記録です。
お医者さんが診察をした際の、身体所見、検査結果、診断や処置など、患者に関することについて、病院のスタッフ間で保管する記録書のことです。
よく「お医者さんはドイツ語で記録を残している」なんて言われる、あの紙のことですね。
ちなみに、最近では日本語、英語でカルテの作成をしている場合がほとんどで、ドイツ語で書かれることは少なくなっているようです。
もともと「カルテ」という言葉がドイツ語であるため、今でも「カルテはドイツ語で書く」と思われている方がおおいのではないでしょうか。
話を戻すと、カルテは病気のことを記録することが目的です。そのため、カルテは法的効力をもってはいません。
しかし、逆にカルテは診断結果の記録が積み重なっていくため、持病をもっている方が海外に移住する場合には、かかりつけ医のカルテの翻訳書が重要になる場合もあるかもしれません。
日本国内では、カルテは医師法 第24条によって、その保存期間は5年以上と定められています。ですから、今までの自分の病歴や、その時々の状態の変化などを、移住先のお医者さんに知ってもらうためには、その翻訳版は必須といえます。
なお、カルテはお医者さんが走り書きで書いていくことが多いです。もし、最初からカルテの翻訳を目的としているのであれば、お医者さんに説明して、綺麗でわかりやすい字でカルテに診察結果を書いてもらうようにお願いしておいたほうがよいでしょう。
2. カルテと診断書の違いって何? ②診断書とは
カルテに対して「診断書」とは、医師が患者の病状、怪我や障害、治療に要した入院や手術などを証明するために発行する書類のことをいいます。
そして、カルテとの一番の違いは、正式な証明書として法的効力を有するところにあります。
お医者さんは、患者の能力に関する有無を判断し、それを証明するために診断書を発行します。また、この診断書は法的効力をもっています。
診断書の正確な翻訳が必要な場合とは、ほとんどは海外で病院にかかり、日本で健康保険に請求し、還付金を受給するときでしょう。
診断書を自分1人で翻訳する人は、なかなかいないと思います。診断書は法的効力をもった書類ですから、その翻訳も「きちんと翻訳会社で、翻訳者が確かに翻訳しました」という翻訳証明書も併せて求められることが多いもの。
診断書の翻訳は、そうした証明書を発行してくれる翻訳会社に依頼することがよいでしょう。
3. 海外で行った手術にかかったお金は返ってくる?
海外で手術を受けた場合、その高額な手術代にばかり目が行くかもしれません。
しかし、日本で国内健康保険に加入していれば、海外療養費制度として海外滞在中に発生した海外医療費も国内健康保険などに請求して、還付金を受給することは可能です。
例えば、企業にお勤めで、海外での駐在期間中であっても、駐在員と企業がそれぞれ国内健康保険料を負担しているわけですから、還付金を受給できるというわけです。
海外から申請する場合、カルテや診断書などの翻訳を添付する必要があります。
こちらも翻訳会社を通して、翻訳をお願いするのが良いでしょう。
そう考えると、翻訳者は医療現場に従事したことがある人のほうがよいと思うかもしれません。実際、医療翻訳者のなかには、医療を学んだお医者さんが翻訳を手掛けていることもあります。
翻訳会社では、特に医療翻訳に特化した会社も多く、医師免許をもった人が在籍しているところも珍しくはありません。逆に、翻訳に特化している分、その精度の高さは間違いないでしょう。
また、世の中には、医療翻訳専門の専門学校もあります。こちらは特に翻訳に産業翻訳に特化して学ぶため、精度の高さは信頼できます。
反対に、なるべく避けたほうがいいのは、翻訳会社ではフリーランスを集うサイトで、格安で診断書を翻訳してもらうケースです。
こういったサイトを通じて翻訳を依頼すると、格安で翻訳をしてくれるのみで、正確な翻訳文が仕上がってこないばかりか、“英語を知っているだけ”の支離滅裂な文章が出来上がってくる恐れもあります。
翻訳証明書も発行できないケースもありますから、しっかりとした翻訳会社を通して、カルテや診断書の翻訳は依頼してください。
4. 海外で翻訳に困ったときは・・・
医療翻訳の現場は、その専門性の高さもさることながら、翻訳業のなかでも、特に正確性が問われる分野です。
何か、あなたがカルテや診断書の翻訳が必要な場合は翻訳会社に相談をしましょう。
そして、翻訳の納期などをじっくり相談しましょう。
海外で緊急の事態になっているときでも、24時間受付を行っている会社もあります。
まずは焦らずに信頼と実績のある翻訳会社にお願いすることを考えましょう。必ずあなたの力になってくれるはずです。
お見積もりは無料です。お気軽に翻訳会社JOHOまでお問い合わせください。