英語をハブ化した際に生ずるメリット、デメリットとは
英語をハブ化して翻訳する
国際化が進んでいる現代において、翻訳はなくてはならないものです。
翻訳を行うことで、外国語を習得していない人でも、海外から取り入れられたものを簡単に取り入れることができるようになります。
ただし、翻訳とは、たとえば日本語から韓国語のように、各言語を直接翻訳していると思われがちですが、実は「ハブ化」という方法で翻訳されている場合も多くあります。
この「ハブ化」とはどういったものなのでしょうか。また「ハブ化」を行う理由とはなんなのでしょうか。
1. 「英語をハブ化する」とは?
翻訳を行う場合、ほとんどの人は各言語を直接翻訳していると思うかもしれません。
たとえば、日本企業が中国で事業を展開する場合、様々な書類などを中国語に翻訳します。この時、日本語から中国語に直接翻訳すると思いますよね。
もちろん、直接翻訳を行うこともあります。しかし翻訳においては、「ハブ化」という方法が取られることがあります。
この「ハブ化」とは、どういうものでしょうか。
ハブとは自転車などの車輪の中心部分を指します。つまりハブ化とは様々なやり取りの中心となるものを設けることです。
「ハブ化」と聞いて、一番の思い浮かぶのは空港でしょう。
たとえば4つの空港を、それぞれ結ぶとします。その場合、路線数は全部で6路線となります。つまり飛行機が6機あったとしても、1日に1便しか飛ばすことができません。
ハブ化する場合、4つの空港のうちの1つを中心として、残りの3つとの路線を設けます。残りの3つの空港間では路線を設けません。
すると路線数は全部で3路線となり、上記の様に飛行機が6機であったとしても、1日に2便は飛ばせることになるのです。
このように、効率化を図るうえでハブ化は非常に重要です。
翻訳においてハブ化を行う場合は、英語を「ハブ言語」として翻訳を行います。
日本語から中国語に翻訳する場合でも、一度日本語から英語に翻訳をし、その後に英語から中国語に翻訳をするのです。
ところが翻訳においてハブ化を行うことにおいては、必ずしも空港をハブ化した時のように、効率的になるとは限りません。むしろ非効率的になってしまう部分もあるのです。
2. 英語をハブ化した場合のデメリット
主なデメリットは、「品質が下がる恐れがある」「翻訳の段階が多くなる」の2点ではないでしょうか。
まず「品質が下がる恐れがある」という点について。
日本語から中国語への翻訳を、英語をハブ化して翻訳したとします。
もし日本語から英語に翻訳した際に間違えた翻訳を行っていると、次に英語から中国語に翻訳を行う場合も誤った翻訳がなされ、結果的に原文とは異なった内容の中国語翻訳が完成してしまいます。
写真のコピーを繰り返すと画質が悪くなってしまうのと同様に、一度品質の悪い翻訳をしてしまうと、どんどんと品質が低下していってしまう可能性があるのです。
次に「翻訳の段階が多くなる」という点。
これは説明するまでもないことですが、一度英語に翻訳するという遠回りをしているので、直接翻訳を行うよりも作業工程は多くなってしまいます。
翻訳もそれほど短時間でできるものではないので、2度の翻訳を行うとなると相当期間はかかるでしょう。
英語をハブ化しての翻訳は翻訳会社でも取り入れられている方法ですが、正確な翻訳を行ってくれるのかという点に注意しつつ、通常よりも時間がかかることを把握したうえで、早めに依頼するようにしてください。
3. 英語をハブ化するメリット
英語をハブ化して翻訳することのメリットは、翻訳者が見つけやすくなるということです。
翻訳とはとても難しい作業です。各言語の知識はもちろんですが、翻訳を行う分野についての知識を持っておかなければなりません。
そのため、医療分野で和英翻訳をする翻訳者と、金融分野で和英翻訳をする翻訳者は、同じ和英翻訳でも別の翻訳者が必要になるということです。
このように各分野、各言語の翻訳者は非常に少なくなってしまいます。
また日本語から中国語や日本語から韓国語などに翻訳できる翻訳者は少数です。分野によっては翻訳者が見つからないということにもなるでしょう。
しかし日本語から英語、英語から中国語、英語から韓国語に翻訳できる翻訳者は比較的多くいます。
少ない翻訳者しかいない日本語から中国語への直接翻訳を行うよりも、一度英語を中継してから中国語に翻訳する方が翻訳しやすいのは確かです。
さらに、少ない翻訳者に翻訳を依頼すれば料金も割高になってしまいますが、英語をハブ化している場合は翻訳者を確保しやすいので、料金を抑えることにもつながるのです。
4. 英語をハブ化するのは有り? 無し?
上記のとおり、英語をハブ化して翻訳することにはメリットとデメリットが存在します。
言語にはそれぞれ特徴があります。日本語にも独特の言い回しであったり、日本語でしか表現できない内容が存在します。
もしも、そういった独特の表現を含んだ原文を一度英語に翻訳をした場合、原文とは違った内容となるでしょう。原文で書かれていることが、翻訳物を読んだ人にうまく伝わらない、なんてケースも出てくるかもしれません。
さらに、その英文を別の言語に翻訳すれば、原文からは余計遠い意味になってしまいます。
ハブ化のデメリット「品質が下がる」という点にも通じますが、このような誤った翻訳は、たとえ翻訳を間違えておらず正確な翻訳を行ったとしても、言語の違いによって起こる可能性があります。
そこで、各言語独特の表現などが含まれている文章の場合は、英語をハブ化しての翻訳は避けたほうがよいかもしれません。
その一方で、各分野・各言語における翻訳者が少ない状況では、ハブ化という方法は非常に役立ちます。
翻訳会社に翻訳を依頼する場合は、こうしたハブ化によるメリット・デメリットを把握したうえで、一度その内容もご相談ください。
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