新着情報

翻訳マネージャーコラム

英語の翻訳でのトラブル防止策。

2017年03月07日

プロの英語翻訳でトラブルを防ぐ

「もしたった一語の日本語を英訳する仕方が違っていたら、広島と長崎に原爆が投下されることはなかったかもしれない」
これはアメリカの言語学者チャールズ・ベルリッツ著『ベルリッツの世界言葉百科』に書かれている、「言葉が世界を変える例」のひとつです。
政治やビジネスの世界において、言葉の翻訳というのは大きな意味を持ちます。
それは場合によっては国と国、企業と企業の関わり方を大きく左右するほどの重要な要素にもなり得るのです。

1. 日本語を正確に訳すことはできる?

冒頭の一文は、ベルリッツが「ポツダム宣言」にまつわる事例について記されたものです。
ポツダム宣言とは、第二次世界戦末期の1945年7月26日、日本に対して連合国側のアメリカ、イギリス、ソヴィエト連邦が会談(ポツダム会談)、を行い、発した戦後処理に関する共同声明です。
日本は1945年8月14日、このポツダム宣言を受諾し、第二次大戦は終結しました。
実は、この宣言に対する日本の最初の回答が、歴史を大きく動かしたと言われています。

ポツダム宣言への対応は、国内でも様々な意見があったものの、日本の新聞は時の鈴木貫太郎首相が記者会見で発した「黙殺(もくさつ)」という表現を用いました。
この「黙殺」という言葉は日本的な表現と思われるもののひとつです。辞書で調べると「無視する」といった意味も出てきますが、当時は「ポツダム宣言を受諾することも拒否することもしない」といった意味合いで用いられたのでしょう。
なぜなら、日本は戦争あるいはポツダム宣言の内容について、連合国側との交渉の余地があると
ところが、この「黙殺」という言葉が海外のメディアでは「ignore」もしくは「reject」と訳されました。
「ignore」は「無視する」、「reject」は「拒否する」という意味の単語です。つまり、日本はポツダム宣言を無視する、あるいは拒否すると伝わったのです。
結果、アメリカは「ポツダム宣言の拒否」と受け取り、日本への原爆投下を決定したともいわれています(あくまで歴史上の一説です)。
いずれにしても、日本語には独特の表現があり、それを全て直接、他言語に訳すことは難しいといえるでしょう。そこで、翻訳にはただ訳すという作業だけでなく、原文の意図をくみ取るというスキルも求められます。

2. 使っている単語の意味合いを知っていますか?

もうひとつ、たとえば海外の人との交渉過程で、相手からの進言にあなたが同意の意を伝えるため、「It sounds too good.」と答えたとします。
「Sound good」は「よい話です」と訳される言葉で、さらに形容詞を強める「too」を使っているので、多くの人は「It sounds too good.」を「とてもよい話です」という意味で使っているかもしれません。
しかし、それは「too」という英単語に対する、ひとつの観点でしかないのです。「too」は強調を示す言葉ではあっても、実は「~過ぎる」という意味合いが含まれています。
そこで先に挙げた「It sounds too good.」は、実際には相手にとって「話が出来すぎていて、本当のこととは思えない」と、自分の発言を否定しているように受け取られてしまうことをご存じでしょうか。
このようなコミュニケーション・ミスによって、順調に進んでいた商談の話を反故にされることも考えられます。また、「失礼な対応をされた」と、自社の信用を失墜させる危険もあるでしょう。

3. 小さなミスが大きなトラブルを招く

単語の選び方ひとつで、相手との信頼関係が変わります。
それが「訳す」ことの怖いところでもありますが、これは会話だけでなく、契約書の条項等についても同様です。
たとえば、海外製品の取扱説明書で、妙に複雑な日本語になっている文章を目にしたことはないでしょうか?
これは海外の言語で書かれた文章を、日本語に直訳していることで起こるケースのひとつです。
また、インターネットサイトでも同じように複雑な日本語に訳された文章を見かけた場合は、その日本語は翻訳サイトで訳された結果という可能性があります。
いずれも、単語ひとつひとつの訳語は正しいものの、文章全体では違和感を持ってしまう翻訳になっていることが多いでしょう。
そのような翻訳方法で、海外企業との契約書の翻訳を行えば、取引先の担当者さんも、同じような違和感を覚えるに違いありません。
ビジネス翻訳の世界では、相手にその文書の内容を正確に伝えることが求められます。小さなミスから大きなトラブルを引き起こさないためには、正確さが必須となるのです。
とはいえ、些細なミスも許されない翻訳を、経験のない個人が行うことなどできるのでしょうか?
おそらく難しいでしょう。そこで、翻訳会社への依頼を検討することも多いはずです。

4. トラブルのリスクと翻訳費用

グローバル化が進むビジネスの世界にあって、日本国内でも多数の翻訳会社を利用することによって、様々なサービスが運営されています。
翻訳会社に仕事を依頼する場合には、多くのサービスのなかから、自身の希望に適したものを選択する必要があります。
そこでまず誰もが気になるのは、翻訳作業にかかる費用のことでしょう。
翻訳費用は多くの場合、翻訳する文書の文字数や納期によって変わりますので、ぜひ一度、翻訳会社に問い合わせをし、見積もりを出してもらってください。
その見積もりの内容から、翻訳会社がどのような業務を行っているかも知ることができます。
なかには自身で翻訳を行った文書のチェックのみを受け付けてくれる翻訳会社もありますので、自身の希望と翻訳会社に依頼するメリットを照らし合わせながら、検討してみてください。

翻訳費用の額は、それこそ翻訳会社によって様々なです。自身にとって高いと感じるものもあれば、安いと感じるサービスもあるでしょう。
先に書いたとおり、たとえばビジネス文書の翻訳は、小さなミスが大きなトラブルを引き起こすリスクをはらんでいます。
その小さなミスを防ぐために、プロの技術に対して費用を支払う。そのメリットと料金の額を比較してみてください。
ひとつでもリスクを回避すること、それが安心してビジネスに取り組むための第一歩ではないでしょうか。そして、翻訳に関するリスクを軽減するために、プロの翻訳会社は存在しているのです。

お見積もりは無料です。お気軽に翻訳会社JOHOまでお問い合わせください。

関連リンク

法律・契約書分野の翻訳はお任せください。法律分野を専門とする専任の翻訳者が担当します。

言語間の国のビジネス作法やビジネス習慣を踏まえた高品質の翻訳サービスをご提供いたします。

無料お見積もり・お問い合わせ