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翻訳マネージャーコラム

ビジネス文書の英語翻訳

2017年02月07日
医療分野の翻訳が難しい

翻訳の依頼で最も多いジャンルのひとつに、ビジネス文書があります。なかでも多いのは、契約書の翻訳です。これは英語から日本語、日本語から英語への翻訳、どちらも需要が高いものです。
ビジネスの契約書の翻訳の依頼が多いのには、いくつかの理由があります。今回はその理由と、契約書を翻訳するためのポイントをご紹介したいと思います。

1. ビジネスのグローバル化

よく「グローバル化」(グローバリゼーション)という言葉を耳にしますが、これは社会・文化・経済など様々なジャンルが国境を越え、地球規模に拡大し、変化を引き起こしていく現象のことをいいます。
特にビジネスの世界では、国内だけでなく海外の企業と取引を行うことも多く、さらにインターネットの発展によってグローバル化は加速する一方です。
そのため、世界で最も使われている言語、英語の習得を必須としている企業もあるほど。最近では楽天が「世界一のインターネットサービス企業を目指す」という目標を掲げ、社内の公用語を英語に移行したことが知られています。
こうしたビジネスの世界では、当然のことですが、日常の取引はもちろん、契約書も英語で作られることがほとんど。英語を使えないと、海外企業と取引を行うことは難しいのです。

2. 「欧米は契約社会」といわれる理由

「欧米は契約社会」といわれます。アメリカやヨーロッパのビジネスでは、契約書の内容が非常に重要視されるのです。
日本でも企業に勤めたり、マンションを借りたり、ライフライン(電気・水道・ガス)を使うために、何かにつけ契約を結ぶので「日本も契約社会」という人もいます。
しかし欧米と日本では、契約に対する考え方が異なるのです。
たとえばスポーツの世界で、とある日本人メジャーリーガーが、テレビ番組で日本とアメリカの野球の違いについて聞かれたときの回答は、非常に興味深いものでした。
多くの選手はこのような質問を受けたとき、日米の技術の違い、あるいは観客の違いなどを答えたりするもの。しかし、このとき出演していた日本人メジャーリーガーの答えはなんと、日米の契約書の違いに関するものでした。
その違いの最たるものが契約書で、日本のプロ野球でも入団の際に球団と交わす契約書は2~3ページのものであったのに対し、メジャーリーグ球団の契約書は何百ページにも及んでいたため、決して個人で対応できるものではない。代理人などの専門家が関わらないと契約書を理解することができない、ということでした。
これはまさに、日本と欧米の契約書の違いを端的に表しているといえるでしょう。
欧米企業が提示する契約書は内容が非常に多岐にわたり、かつ細かくなっています。日本人からすると、「こんなに細かく決めるのか?」と思えるほどです。
加えて、ひとつでも契約内容に違反するとすぐに契約は解除、最悪の場合には裁判に発展します。
それが「契約社会」なのです。
契約書の作成、英語を使った翻訳には、細心の注意を払わなければいけません。

3. 豊富な専門知識が必要になる

英語翻訳には、様々な専門知識が必要となります。法律なら法律用語、医療分野であれば医療の専門用語、家電を海外へ輸出するのであればその専門用語を知っておかなくてはいけません。
ただ、ビジネスの契約書が難しい理由は、家電の輸出であれば家電の専門用語を知っておけばいい、ということではない点です。
契約には法律がつきもの。いかなるビジネスも全て、法律に則り行われています。そこで契約書を作成する際には、必ず法律の知識・理解が必要となってきます。
日本企業でも内部に法務部を置き、社内業務から契約に至る法律問題に対応しているところもありますが、海外企業との取引では、この法務を英語で行わなければなりません。
つまり英語で契約書を作成したり、英語で書かれた契約書を理解するためには、自身のビジネスジャンルだけでなく、英語の法律用語・知識を身につけなければいけない、ということです。
もちろん法律だけでなく、時には他ジャンルの専門用語が求められる場合もあり、これがビジネスの契約書を翻訳するうえで、最大の壁のひとつになっています。

4. ビジネスにはプロのスピードと正確さが求められる

さて、これだけグローバル化が進み、英語習得の重要性が叫ばれている日本ですが、実際にビジネスの現場で英語を使える人は、まだまだ少ないのが現状です。
中学から英語の授業が始まり、高校・大学でも英語を学ぶ機会があるにも関わらず、日常会話すらおぼつかない人も多いでしょう。
もともと日本語と英語は文法も大きく違い、また日本と英語圏の人々は文化も異なるため、日本人にとって英語だけでなく多言語を学ぶのは、難しい問題であることは確かです。
しかし世界的に見ると、日本人の英語力は他の非英語圏の国々と比較しても圧倒的に低く、グローバル化が進むビジネスの世界にあって、他の国々に遅れをとるのも仕方ない面もあるのではないでしょうか。
さらに、単に英語を話すことができる、読み書きができるというだけでは、ビジネスの世界には対応できません。
ビジネスの世界にはスピードと正確さが必要です。契約書を送るタイミングがほんの少し遅れただけでも、ライバル企業に契約を持っていかれてしまう可能性もあります。
正確さについては先にご説明したとおり、ひとつでも内容に間違いがあったり、違反したりすれば契約は解除あるいは無効となってしまいます。

翻訳会社としても、契約書の翻訳を依頼された場合は、このような点について十分に配慮しながら翻訳を行います。依頼企業の専門家のみならず、法律の専門家にも内容をチェックしてもらい、不備がないか何度も何度も確かめるのです。
ただ英語から日本語へ訳す、日本語から英語へ訳すだけではない。何より依頼主の利益に繋がる翻訳を行うことが、翻訳会社の役目なのです。

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