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翻訳マネージャーコラム

翻訳とコピーライティングの境界線(日英和訳)

2016年07月19日

翻訳会社JOHOでは、これまでに特許や契約書といった法的性質の強い文章の翻訳から、製品マニュアルや海外従業員指導用テキストといった解説書翻訳、そして製品やサービスを紹介するカタログやWebページの翻訳など多岐に渡る翻訳業務を請け負ってきております。
そして、弊社はプロの翻訳会社として、そのノウハウや知見を集積して、用途ごとに翻訳プロセスを構築しております。
プロセスに落とし込むことによって、翻訳品質を担保し、常に最高品質の翻訳サービスをご提供できるよう準備しております。

今日は、最近特にご依頼が増えてきているカタログやWebサイトの翻訳について、具体例を交えてご紹介したいと思います。
まず、カタログやWebサイトの翻訳の場合、お客様の目的は、単なる言語の変換ではないと考えています。多くの場合、その翻訳文には、消費者に対する訴求力を求めてられる場合がほとんどです。つまり、翻訳の次のレベルの作業も求められるということです。

取扱説明書やプレスリリースの翻訳であれば、大筋原文通りの翻訳でも、大きな問題はないと思われますが、宣伝を目的とする文章であれば、受け手の反響が重要になります。意味が伝わったとして、フレーズや文を聞いて、その商品やサービスを欲っするかは別問題です。

実際、日本企業が国内で露出している商品コピーと海外市場向けに英訳した商品コピーは異なっていることが多く、また海外企業が日本語に和訳した商品コピーも、本国で展開されている文章とは全く別のものにしている場合が多々あります。

分かりやすい例が、映画です。2014年に日本でも大ヒットしたディズニーのミュージカル映画「アナと雪の女王」です。英文の原題は”Frozen”で、直訳すれば「凍った」ですが、それでは日本人の観客をひきつけません。また、劇中歌のヒットナンバーとなった”Let it go”は「ありのままで」と「それを放って」という直訳とは違います。歌詞も半分以上は意訳や独自のフレーズで成り立っています。これは現地の観客を意識して、翻訳というより日本版の別商品に仕立てたといったほうが納得できます。

映画の有名な台詞でいえば、クラッシックな映画で「風と共に去りぬ」の最後の場面で主人公がいう”Tomorrow is another day.”ですが、これは和訳すれば「明日は別の日である」であるのを「私には明日がある」または「明日に希望を託して」という意訳が字幕や吹替えで使われています。

逆に日本から海外に輸出した映画として有名なアニメ映画「千と千尋と神隠し」は、英語でのタイトルは”Spirited Away”です。そのままですと「魂が抜き出ていった」であり、つまりのところ「神隠し」の部分だけがタイトルになっています。

このように、消費者を引きつける、消費行動へ突き動かす文章とは、単なる言語変換ではなく、翻訳言語のローカルの反響を意識したコピーライティングを加えないといけません。弊社では、このような翻訳プラスαのサービスも、お客様と何度もお打ち合わせをさせていただき、プロジェクトの成功に向かって一緒にお仕事をさせていただいております。今年はこの半年ですでに、原文が英語の映像作品を日本語へ翻訳した事例や日本語をフランス語のナレーション用に翻訳した事例がございます。こういった長編の翻訳ですと、料金的にもご相談のうえ、ご提案させていただいておりますので、ぜひ一度お問い合わせいただけますと幸いです。

翻訳マネージャー 山形
info(a)joho-translation.com

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