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ビジネス文書の翻訳のコラム

同時通訳とは?通訳の種類や活用シーン・利用時の選択肢について解説!

2025年02月25日

同時通訳の必要性について

近年はビジネスや日常生活においても多国籍の人々とコミュニケーションを取る機会が増え、同時通訳が必要な場面が増えています。

しかし、「同時通訳とはどのような手法なのか?」「どんな場面で活用されるのか?」 という疑問を持つ方も多いのではないでしょうか?

本記事では、文書翻訳で国際ビジネスをサポートする株式会社JOHOが、同時通訳の仕組みや逐次通訳・ウィスパリングとの違いを詳しく解説します。

【この記事でわかること】

・通訳の種類
・同時通訳を利用する際の選択肢
・無料ツールで使えるツール
・通訳を依頼する際の費用相場

さらに、無料・有料の翻訳アプリ・ツールについてもご紹介。

場面や用途にあった同時通訳のツール・サービスについて知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

同時通訳とは?通訳の種類も解説

同時通訳とは、話者の発言とほぼ同時に通訳をする手法です。

即時に通訳が提供されるため、会話の流れを止めずスムーズにコミュニケーションが取れます。

通訳の種類には以下の3つがあり、特徴や活用場面が異なります。

・同時通訳
・逐次通訳
・ウィスパリング
それぞれの違いを明確にすることで場面に応じた選択ができるので、ぜひ参考にしてみてください。

同時通訳

同時通訳とは話者の発言を聞きながら、ほぼ同時に別の言語に訳して伝える通訳方式です。

通訳者は専用の通訳ブースに入り、ヘッドセットを通じて発話を聞きながら通訳し、聴衆はイヤフォンやレシーバーを通じて通訳音声を聞きます。

同時通訳には以下のメリット・デメリットがあり、場面に応じた適切な選択が重要です。

同時通訳のメリット・デメリット

同時通訳は話者の発言と同時に通訳を提供するため、会話の流れを止めずにスムーズに進行できます。

その分、高度なスキルと集中力が求められるので、2~4名のチームで交代しながら行うことが一般的です。

また、同時通訳は基本的にブースや機材の設置が必要なため、他の通訳方式に比べて、コストがかかります。

さらに会場が狭いと通訳ブースの設置が難しい場合があり、事前の設備確認が必要です。

同時通訳が必要とされる代表的な場面には、以下のようなものがあります。

・サミット・国際会議
・大規模なシンポジウム
・企業のグローバル会議
・テレビ放送局での海外ニュースの通訳

同時通訳は大規模な国際イベントや会議で使用されることが多く、時間の短縮やスピード感のある進行が求められる場面に最適です。

逐次翻訳

逐次通訳とは話者の発言を区切りごとに訳していく通訳手法であり、同時通訳との違いは以下の通りです。

同時通訳と逐次通訳の違い

逐次通訳は時間に余裕があるため、同時通訳に比べてより正確で丁寧な通訳が可能です。

また、会議や商談の所要時間や求められる正確性によっては、2人以上で交代制を取るケースもありますが、基本的には1名の通訳で対応できます。

逐次通訳のメリット・デメリットは、以下の通りです。

逐次通訳のメリット・デメリット

逐次通訳はメモを取りながら訳すことで、発言の細かいニュアンスをしっかり反映できるという利点があります。

また、ブースや機材が不要な場合がほとんどなので、同時通訳よりもコストを抑えることが可能です。

一方で、話者と通訳者が交互に話すため、聞き手側の待ち時間が発生し、同時通訳に比べて時間がかかってしまいます。

そのため、テンポを重視したい場面や、時間効率が求められる場面では同時通訳の方が適していることが多いです。
逐次通訳が必要とされる代表的な場面には、以下のようなものがあります。

・一般的な商談・社内会議
・研修・ワークショップ
・海外専門家との意見交換会
・インタビュー・記者会見

逐次通訳は双方のコミュニケーションを齟齬なく行えるため、契約条件を話し合う会議など正確さが求められる場面に特に有効です。

ウィスパリング

ウィスパリングとは、通訳者がクライアントの耳元で囁くように通訳を行う方式です。

話者の発言をリアルタイムで通訳するため、同時通訳に分類されますが、一般的なブース型の同時通訳とは用途・規模・機材の面で異なります。

ウィスパリングとブース型の同時通訳の違い

ウィスパリングは同時通訳とは異なり、機材が不要なことが一般的で、コストを抑えられることが利点です。

同時通訳が必要な場面でも、少人数ならウィスパリングで対応できます。

一方で、声を抑えることで喉が疲れやすく、通訳者に負担がかかるため、長時間の通訳には不向きです。

さらに周囲の騒音があるとクライアントが聞き取りづらくなるため、静かな環境で行うことが前提となります。

ウィスパリングは、一般的に以下のような場面で利用されます。

・小人数の会議・商談
・通訳を必要とする人が少ない場面

ウィスパリングは日本人9名と英語話者1名の会議など、通訳を必要とする人が少ない場面で使用されます。

即時に通訳が必要だが機材がない場合や、特定の少人数だけに通訳を提供したい場合に最適な方法です。

同時通訳を利用する際の選択肢

同時翻訳を利用したい場合、以下のような選択肢があります

・AIやデバイスなどのツールを利用する
・通訳者をつけて利用する

以下ではそれぞれの特徴やメリット・デメリットを詳しく紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

AIやデバイスなどのツールを利用する

デバイス・アプリ・ビデオチャットの機能で、同時通訳を利用することも可能です。

オンライン会議向けの同時通訳ツール

以下のオンライン会議向けの同時通訳ツールでは、事前に通訳者を設定することで、リアルタイムで同時通訳が受けられます。

オンライン会議向けの同時通訳ツール

AI搭載の同時通訳機・イヤホン

AI搭載の同時通訳機・イヤホンは、音声を入力すると、即座に通訳が提供されるデバイスを指します。

AI搭載の同時通訳機・イヤホン

無料で使える通訳アプリ

以下のアプリは音声入力機能によって、音声翻訳が利用できます。

しかし、以下のようなアプリは交互に話した内容が反映されるため、逐次翻訳に近い形での音声翻訳となります。

無料で使える通訳アプリ

ただし、ツールによる同時通訳はメリット・デメリットがあるため、場面に応じて使い分けましょう。

同時通訳はメリット・デメリット

オンラインの同時通訳ツールやアプリは、物理的な通訳者を手配する必要がないため、コストを抑えつつ24時間利用できます。

トラブルがあった場合など、事前に通訳者が手配できない局面でも即座に対応することが可能です。

一方で、文脈や微妙なニュアンスの理解が難しく、誤解を招く可能性もあります。

また、特定の業界用語や専門的な表現に対する精度が低い可能性がある点にも注意が必要です。

誤訳が即座に伝わるリスクがあるため、正確性が求められる重要な場面には向いていません。

通訳者をつけて利用する

通訳会社を介してプロの通訳者を手配する方法は、最も一般的な同時通訳の手段です。

この方法は大規模な国際会議・企業のグローバルイベントなど、正確で信頼性の高い通訳が求められる場面で広く利用されています。

通訳者を介した同時通訳には、以下のようなメリット・デメリットがあります。

通訳者を介した同時通訳のメリット・デメリット

通訳者は翻訳機等のデバイス・ツールでの通訳と異なり、話し手の意図や文脈・文化的背景も考慮した正確な通訳を提供できます。

また、会議や商談などでは特定の業界に精通した通訳者を手配することで、専門用語を正確に訳し、スムーズに会話を進めることが可能です。

一方で、プロの通訳者を手配すると高額な費用が発生し、国際会議や重要な商談では、1日で数十万円以上かかることも。

また、通訳者の予約が必要で直前の手配では対応できない場合があるため、スケジュールにおいては柔軟性に欠ける可能性があります。

プロの通訳者を手配する方法は、正確性や専門性が求められる場面で最適な選択肢です。

コスト面やスケジュール面に制約があるため、状況に応じてAI翻訳や逐次通訳と使い分けることをおすすめします。

同時通訳を依頼する際のポイント

同時通訳を依頼する際のポイント通訳会社を介して同時通訳を依頼する際のポイントは、以下の通りです。

・専門的な知見があるか
・スケジュールの融通が利くか
・オンライン対応の有無
・人材の質に見合った料金であるか

医療・法律・IT・金融などの専門分野では、高度な知識が求められるため、一般的な通訳者では対応が難しい場合があります。

会議などの目的に応じて、通訳者が該当分野での経験を持っているかを確認しておくことが必要です。

近年ではリモートワークやオンライン会議の普及により、オンラインでの同時通訳のニーズが高まっています。

通訳者がZoom・Microsoft Teamsなどのツールを使えるかどうかも、重要なチェックポイントとなるでしょう。

また、料金に関して「安さ」だけで選ぶと、品質が低く、重要な場面で誤訳が発生するリスクがあるので、料金とスキルのバランスを見極めることが重要です。

同時通訳を依頼する際の費用相場

同時通訳を依頼する際の費用相場分野ごとの同時通訳の一般的な費用相場は、以下の通りです。

同時通訳の費用相場

法律・技術・学術分野など高度な専門知識が求められる分野は、料金が高い傾向にあります。

観光やイベント通訳は比較的安価ですが、通訳者のスキルによって料金に幅がある傾向です。

また、同時通訳を依頼する際の費用は、以下の要因によって大きく変動します

・通訳者の資格・経験
・通訳者の専門性
・言語ペア
・使用する機材
・追加費用(延長料金・移動拘束費など)

対面通訳での場合は、移動拘束費や二次使用料などの追加料金がかかる可能性があります。

同時通訳を利用する際は追加料金の発生を加味して、見積もりを立てることが大切です。

まとめ|同時通訳の種類を把握し、場面に応じて適切に使い分けよう

同時通訳は話者の発言とほぼ同時に通訳をする手法で、スムーズなコミュニケーションを可能にします。

同時通訳には以下のような種類があり、会議の規模や参加人数に応じて使い分けることが大切です。

・ブース型の同時通訳
⇒大規模な会議で使用される

・ウィスパリング
⇒通訳が必要な人が1~2人の小規模な会議で使用される

同時通訳をスムーズに行うためには、事前の資料作成や先方との齟齬のない連携が不可欠です。

資料の質が高いほど、通訳の精度が向上し、スムーズな会議運営につながります。

JOHOはビジネス文や会議資料など、多岐にわたる専門分野の翻訳を提供し、国際ビジネスをサポートします。

お客様の目的や使用用途に応じた適切な表現を用いるため、ネイティブチェックを実施し、高品質な翻訳を実現。

専門分野に特化した正確な翻訳をお求めの方は、ぜひJOHOへご相談ください。

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